2024年の記事一覧

10月28日 税制セミナー・講演録全文「現実味帯びる納税者権利憲章の制定」

10月28日の税制セミナー(ティグレ主催)は合計83名(会場:15名、Web:68名)の参加で開催されました。

中小企業研究所(SBI)と静岡中小企業研究所は「協賛参加」しました。
テーマは「納税者権利憲章制定の意義を改めて考える」、講師は青木丈香川大学教授です。講演録全文を公開致します。是非ともご参照下さい。

当日の資料もダウンロード出来るようにしています。

15年前の民主党政権に制定された「納税者権利憲章法案」の制定過程が説明され、「閣議決定されている平成23年法案」が出来上がっていることが報告されました。

特に講師の青木丈教授は当時の法案作成に関わった当事者であり、リアルな報告は、次第に熱気を帯び、今回の衆議院選挙での自公過半数割れの政治環境の激変で、再度、納税者権利憲章制定の可能性が語られました。また、納税の「義務」と「権利」に関する論点整理の中で「納税そのものが権利という考え方」も紹介され、「納税者の権利」に関わる基本的な問題提起もなされました。


・当日の資料のダウンロードは次からお願いします。
資料ダウンロード



青木 丈(たけし) 氏
香川大学教授・税理士・博士(政策研究・千葉商科大学)

1972年
東京生まれ

2001年
税理士登録(東京税理士会)

2009年11月~2013年1月
内閣府本府行政刷新会議事務局上席政策調査員、総務省行政管理局企画調整課企画官等を歴任

2017年4月
香川大学法学部教授 元民間税制調査会メンバー

インボイス・アンケート調査結果

注目されている「消費税のインボイス」について、今年の「確定申告」から実際どうなのかが分かってくるのではないかと言われてきました。
その現場の中小(零細)企業者の声を「アンケート調査」を静岡商工会及び(一般)静岡中小企業研究所を中心にこの間、行ってきました。
現在、集約中です。今年の11月には公表される予定です。今、暫くお待ち下さい。

声明 最低賃金と中小企業

ご案内する文面はSBIとしての2024年度の正式な声明文です。
ここ数年間、SBIの社会保障WG(座長:小前和男理事長)を中心に「公開セミナー」の開催や他の研究会との「合同勉強会」を通じて討議を深め、その成果を正式声明文として発表するのは今回が初めての試みです。

今後、多くの団体との討議が深まり、「連携の輪」が広がることを希望しています。

10月4日の石破首相の「所信表明演説」では、「最低賃金1500円を2020年代に実現する」と明言されています。岸田前首相の「2030年代に実現論」を前倒しに打ち出してきています。

地域の「雇用」を支えているのは多くの中小企業です。
最低賃金1500円では地域の中小企業はやっていけなくなります。
地域の中小企業を淘汰させて「地域創生」もありえないと思います。現実的な対応が求めれています。

ティグレ税制セミナー「納税者権利憲章制定の意義を改めて考える」

ティグレ税制セミナー
テーマ:「納税者権利憲章制定の意義を改めて考える」

開催日:10月28日(月)
時 間:14:30~16:30

講師:青木丈(たけし)香川大学教授


青木 丈(たけし) 氏
香川大学教授・税理士・博士(政策研究・千葉商科大学)

1972年
東京生まれ

2001年
税理士登録(東京税理士会)

2009年11月~2013年1月
内閣府本府行政刷新会議事務局上席政策調査員、総務省行政管理局企画調整課企画官等を歴任

2017年4月
香川大学法学部教授 元民間税制調査会メンバー


上記のセミナーがティグレ連合会の主催で開催される予定です。SBIと(一般)静岡中小企業研究所は「協賛参加」することが決まりました。皆様のご参加をお待ちしています。

先進国で「納税者権利保護法」が制定さいないのは日本だけです。
日本の納税環境を世界標準に合わせる目的で、以前の民主党政権下で「納税者権利憲章(仮称)の制定」が実現する前夜まで行った歴史があります。平成21年12月22日付の「平成22年度税制改正大綱~納税者主権の確立へ向けて~」に明記されています。
様々な理由で残念ながら実現しませんでした。日本の納税者の権利関係の法律は「国税通則法」です。納税者から見て、非常に分かりにくい法律名です。そのあたりを含めて現在の「国税通則法」の課題等を含めて見直すいい機会になると思います。


次のアドレスからの参加や当日資料のダウンロードをお願いします。


「マイナンバーカード見直しに関する静岡の取組み」報告会

「共通番号」が私たちに何をもたらすのか
政府の強硬策に見え隠れするもの
国民不在の「健康保険証廃止」は見直すべき
世界の番号制度を見ると国によっては
「自己情報決定権の保護」を優先している

1月11日に開催された「マイナンバーカード見直しに関する静岡の取組み」報告会は、静岡中小企業研究所の河口俊専務理事の司会ではじまり、報告者の山崎秀和氏のプロフィールが紹介されました。
山崎さんは「静岡商工会で45年勤務、静岡中小企業研究所専務理事も務められ、退職後はNPO法人助け合いネット静岡副理事長として活動されています」「マイナンバー制度に詳しく、このたび静岡市議会におけるマイナンバーカードの安全と信頼の確保の取組みを求める意見書の作成に携わった経験から、マイナンバー制度の問題点と現在地について」報告を頂きます。
報告者の山崎氏より「今回マイナ保険証の一本化問題に焦点を当てた議論にしていきますが共通番号制度(マイナンバー制度)の問題点に触れざるを得ないので、それぞれのポイントを解説していきます」を基本に随時解説されています。



次の項目のポイントが解説されています。
(1)共通番号制度のスタート時点と今
(2)国会審議に見る共通番号制の狙い
(3)2022年10月13日潮目が変わった河野デジタル大臣の記者会見からカード取得者が増加 あの記者会見は何だったのか
(4)今秋廃止予定の「健康保険証」問題とマイナ保険証の今
(5)静岡での取り組みについて
(6)なぜ政府はここまで強硬なのか 医療DXで政府の方向が見えてくる
(7)世界の共通番号制度はどのようになっているのか

報告会終了後の質疑応答の前に司会者の河口氏より、今日の報告会で「マイナンバーは今度どうなるのか。政府の進め方は少し強引ではないかとの認識を持って頂きたいと思います。
デジタル化の方向は間違ってはおりませんが、ただそのやり方によってはお金をかけた割には成果が無いでは正直もったいない話ですし、管理されることに嫌な人もいれば、関係ないよと言う人もいると思いますが、国民一人一人に“負荷”が掛かることは避けなければと思います」との感想を述べられました。
質疑応答では、①健康保険証の次は「免許証」や「パスポート」に関する質問があり、警察庁の「免許証は廃止しない」との見解が紹介され、それに対する政府の見解が解説されています。
②以前の「グリーンカード」に関する質問の中で「納税」に関する質問も出され、山崎氏より今後政府が国民一人一人に対する“資産課税”の可能性も言及されています。最後に主催者を代表して中小企業研究所小前和男理事長の「特に日常的に認識されていないマイナンバー制度の課題が鮮明になりました。
そして、世界の番号制度を知ることで“人権”の問題として考えていかなければならないと思いますし、一部の情報に流されないようにしなければならないと認識を深めています。山崎さんの報告をお聞きして、残された課題について今後も追及することが大切だと思います」との閉会の挨拶で終了しました。


ティグレ税制セミナー「これからの税制のあり方について」の三木義一氏の講演録

三木義一氏「消費税の累進化」の可能性を提起

6月4日に開催されたティグレ税制セミナーは89名の参加で無事終了しました。
SBIは「協賛参加」し、静岡中小企業研究所からは10名のグループ参加で「協賛」しています。
セミナーは<シャープ税制以降の戦後に日本の税制改革の多くの論点>が提起され、特に「消費税の致命的な欠陥の逆進性」が指摘され、「消費税の累進化は不可能ではない」と注目すべき問題提起がされました。
今後この問題提起が広まり、議論が深まることが期待されています。

資料ダウンロード

2024年4月22日(月)青木香川大学教授の「法人税の現状と課題~累進税率化の試案等の講演録

4月22日(月)のティグレ連合会主催の「ティグレ税制セミナー」はSBIの「協賛参加」及び静岡中小企業研究所からのグループ参加により約100名(Web参加含む)の参加で開催され、無事終了しました。
講師の青木丈香川大学教授・税理士の講演は現在の日本の法人税の現状とその課題を分かりやすく解説され、SBIの参加者からは「現状の問題点と課題の整理が出来、よかった」の声が寄せられています。
特に「法人税の累進化」に関する試案は税収額まで発表されていますので注目すべきセミナーとなっています。
当日の講演録の原稿をアップ致しますので、当日の資料を見ながら、ご確認頂ければと思います。

資料ダウンロード


青木 丈(たけし) 氏
香川大学教授・税理士・博士(政策研究・千葉商科大学)

1972年
東京生まれ

2001年
税理士登録(東京税理士会)

2009年11月~2013年1月
内閣府本府行政刷新会議事務局上席政策調査員、総務省行政管理局企画調整課企画官等を歴任

2017年4月
香川大学法学部教授 元民間税制調査会メンバー